1Wミニアンプその3(音源あり)

前回、すごく小さなオーディオで鳴らした音を、ほんの参考として載せたけれど、今回はもうちょっとまともに鳴るようになったのでそのご報告。

前回書いたように、スウェーデンに住んでいる。しかしまだ今のところ何年住むかもよくわからないので、家財道具持って引越しというわけにも行かず、長期出張に来てコンドミニアムを借りて生活している、みたいな程度の持ち物しか持って来ていない。

真空管いじりのための部品や道具も、出国前に、どれぐらい持ってこようか悩んでいるうちに時間切れになり、適当にみつくろってダンボールに入れて持ってきたのだけど、こっちで開けてみるとどうもいろいろ足りないものがあり、事実上、あまり製作実験ができないのである。

このミニアンプは日本で試作してあったやつをそのまま持って来ている。なので、スピーカーさえギターアンプ用のまともなのをつなげば、けっこういい感じになるはずである。とはいえ、知らない土地でそのようなキャビネットを探すのは難しく、特に僕のいるところがVisbyという田舎なんで、お店も限られているし、流通も限られている。

というわけで、現地人に調達してもらうのが一番いい。ここウィスビーにはビヨンというブルース野郎がいて、彼とは前から友達だった。以前来たときに一緒にライブを2回やっていてすでにブルースブラザーズである。ビヨンはBjörnと書くんだけど、あのテニスのビヨン・ボルグのビヨンである。

ビヨンは城壁内の目抜き通りのかなりいい場所に店を構え、小さな中古レコード屋をやって生活している。元は家具職人だったそうだけど腰を痛めて職業替えしたそうだ。木工ができるので、生ギターやエレキギターをリペアしたり、リペアしたのを売ったりもしている。

ところで、店には中古CDも置いているんだけど、LPの方がずっとたくさん売れるそうで、今では店内ほとんどLPである。スウェーデンは住環境と家族をとても大事にする生活をしているようなのだけど、落ち着いた部屋で古風なLPを回してゆったり音楽を聞く、なーんてことが受けてるのかもしれない。少なくともビヨンはそう言っていた。

それで、スピーカーだが、早々にこのビヨンに頼んで調達してもらうことにした。今年になって用意できたよ、っと連絡があったので行ってみると、どこぞから持ってきたオーディオスピーカーのキャビネットを加工してギタースピーカーをマウントしたやつだった。なかなかいい感じで、実にありがたい。

持てかえって、ミニチューブアンプにつないで音を出してみたら、やはりさすがギター用のスピーカー、しかも大きめのキャビネットは違う。けっこういい音で鳴っている。

というわけで、このコンビでいろいろ弾いたところを撮ったムービーがあるので、以下に載せておきます。