ME AND BOBBY MCGEE (Janis Joplin)    

私は有り金もなくなってベイトン・ルージュで当てもなく列車を待ってた
心はまるで擦り切れたジーンズのよう
そんなときボビーが大雨が来る前に、ディーゼルトラックをヒッチハイクした
トラックは私たちを乗せて、ニュー・オーリンズへ向かって走り始めた

私は汚れた赤いバンダナから、ブルースハープを引っ張り出して
ボビーが歌うブルースのかたわらでやさしく吹いてたわ
フロントガラスを行き来するワイパーのリズムに合わせて
私はボビーの手を自分の手の中にしっかり握って
それで、運転手の知ってる歌をかたっぱしから歌ったの

自由っていうのは、失うものが何もないってことよね
けど自由じゃなかったら、そもそもなんにも、なんにも始まらないじゃない
でも、気分がよくなるのは簡単よ、ボビーがブルースを歌ってくれれば
それで気分がよければ、私は、それで十分
それでよかった、私と私のボビー・マギーには

ケンタッキーの炭鉱から、カリフォルニアの太陽へ
ボビーは私の心の秘密を分かち合ってくれた
いろんな天気の中を走りぬけ、たくさんいろんな事をしてすごした
そう、ボビーが私を外の冷たい世界から守ってくれていたのよ

そしてサリナスの近くまで来た日、私は彼が去って行くままにした
彼は故郷を求めていたし、私もそれが見つかればいいと思ったの
でも、本当は、彼の体にぴったりくっついていられるんだったら
そんなたったひとつの昨日を手に入れられるなら
私の明日を全部売ってしまってもいいとまで思ったわ

自由って、失うものが何もないってことね
ボビーが私に残してくれたのは自由、でも自由だけで何もなくなっちゃった
でも、気分がよくなるのは簡単よ、ボビーがブルースを歌ってくれれば
それで気分がよければ、私は、それで十分
それでよかった、私と私のボビー・マギーには


ラ・ラ・ラ ラ・ラ・ラ ラ・ラ・ラ ・・・

ねえ、私のボビー 私のボビー・マギー
ああ、 あの人は私の恋人、 私の男
あの人は私の恋人。 できるだけのことはしたんだけど
ねえ ボビー、 ねえ ボビー・マギー

ラ・ラ・ラ ラ・ラ・ラ ・・・

 

LIKE A ROLLING STONE (Bob Dylan)    

むかしむかしの君はカッコよく着飾って
道端の乞食にコインを投げ入れたりしてた若いころ、そんなときがあっただろ?
まわりのみんなは、そんな君に「気をつけなよ、いつか痛い目に合うぜ」と言ったものだが
それを冗談とも思わなかったろ
君は、あたりをうろうろしてるロクでなし共を笑い飛ばしていたよな
でも、今の自分のザマを見てみな、君は今じゃ堂々としゃべることすらできない
昔のあの誇り高さはどこへ行った? 
その日その日の食い物をあさってるってありさまじゃねえか

どう思ってるんだ? どんな気分なんだよ?
独りっきりになるってことはさ
誰にも見向きもされないってことはさ
帰る家もないってことをさ
そら、まるで転がり落ちてゆく石のようじゃないか

いい学校へ行ってたんだろ、そりゃいい、ミスロンリーさん
そこで君がやったことといえば、ヤクを覚えて飛んでたってだけだろう?
でも、学校じゃあ、ストリートでどうやって生きるかなんて誰も教えてはくれやしない
でも今じゃ、無理にでもそれに慣れないといけないってことさ
君は、絶対にその辺の怪しいロクでなしに妥協はしない、と言ってたよな
でも、今じゃ君は悟らずにはいられない、そのロクでなしから君はいつでもヤクを買えるってことをさ
そら、君はヤツの目を見つめて、まるで吸い込まれそうじゃないか
そんな君につけ込んで、ヤツは言う
「よお、おまえ、オレと取引しねえか?」

どう思ってるんだ? どんな気分なんだよ?
独りっきりになるってことはさ
完全な無名のままでいるってことはさ
おまえの言ってた自由ってやつはさ
見てみな、まるで転がり落ちてゆく石のようじゃないか

お嬢様と美しく着飾った人々は、高層ビルの豪華な広間に集まって、お酒を飲んで、ざわめいて
そう、彼らは成功した人たちだ
高価な贈り物やらなにやらを交換してさ、でも、君はせいぜいその目の前のダイヤの指輪をかすめ取って質にでも入れるんだな、その方が利口だぜ
むかし君は、ボロをまとったナポレオンの吐く甘い言葉を馬鹿にしちゃあ面白がっていたよな
そら、彼のところへ行けよ、君を呼んでるぜ、もう君には拒む理由もないだろう?
だって君は、もう何も持っちゃいない、失うものすら持ち合わせちゃいない
回りにしてみれば、君はもう見えない存在そのものさ、隠すべく秘密も何もないんだから

どう思ってるんだ? どんな気分なんだよ?
独りだけになるってことはさ
誰にも見向きもされないってことはさ
帰る家もないってことをさ
自分のザマを見てみるんだな、まるで転がり落ちてゆく石のようじゃないか

 

VALLEYS OF NEPTUNE (Jimi Hendrix)    

神様、この大海が私を揺さぶり、私の苦しみのすべてを洗い流してくれています
あなたは私がかつて手ひどい傷を負ったところを見ていましたよね
あなたも覚えている私の古傷は、ほら、もうすっかり消えてしまったでしょう?
いま、私は、もう何の痛みも苦しみもありません

谷の間に上る日の出の太陽を歌い
そして緑色や青色のキャニオンたちを歌う
アトランティス大陸の愛の歌を歌いながら
ネプチューンの谷々が、いま、現れつつある

水銀の液体、そしてエメラルドの輝き
俺がいったいどこから来たかが分かるだろう?
燃え上がる水平線の際に置いたベッドに横たわり
蜂蜜色の太陽がそれを照らす
俺は青い鳥のミッションの翼に乗って帆を上げて
波は、泡立ち、逆巻き、しぶきを上げ
ほら、その吹きぬける風が大洋と交わる様を見てごらん
またたく間に広がったそのメッセージは
ついに届けるべき相手を見つけたんだよ

俺はアトランティス大陸の愛の歌をうたう
青色の涙をこぼす微笑んだたくさんの目に囲まれて
俺は歌う、そんな谷々を、ネプチューンの谷々を
ネプチューンの谷々が、ゆっくりと、いま、現れつつある

見よ、東海岸の方角からあなたの隣人が来ることを
生まれ変わった土地と、祈りを捧げる人の故郷の砂浜を
そして、私たちは知っているだろう? 古い古いむかしにあった三つの大陸を
それらが地の底から蘇り、私たちに人類の真実を告げようとしているんだ
そして俺は見る、ずっと眠っていた火山がまさに爆発しようとしているビジョンを
それは地底の地獄のすべてを開放し、地球を隅から隅まで震撼させる
これは、悪い知らせではない、そして、よい知らせでもない
いや、どんな知らせでもない
ただ、単純に、真実なのだ
君がまだできるうちに、それにしたがって君の魂を救い出すのだ

 

SOMEWHERE (Jimi Hendrix)    

ねじれた指、差し伸べる手、翳った顔、そして顔
約束の地に、着きはしたもののそれを手に入れることはできず
あたりに漂う、嘆願の声、祈りのつぶやき、絶望的なささやき、そして聞こえてくる言葉
おお、神様、どうか私たちに救いの手をお差し伸べください

騒ぎの中へ降りて行けば、燃え上がる街を右往左往する満たされない欲望の魂たち
そして海を越えた世界のあちこちで、死の痛みを撒き散らす大量の兵器の数々
ほら、空を見てみな、雲の上、見えるだろUFOに乗った宇宙人がさ、下界を見てクスクス笑って言ってるよ
こいつらひどくいっぱいいっぱい。馬鹿げた混乱を引き起こすのはお手のものだな

そして俺は古臭いサロンに戻って飲みながら、黴臭い酒のような涙を浮かべてる
床一面に敷かれた大鋸屑に突っ込んだ足はもうなんだか感覚もなく
聞くところによれば、やつら俺をセロファン紙で包んで商品棚に並べようとしてるってね
ああ、兄弟、頼むから俺をここから救い出してくれ、点数なぞ気にせずに

 

AMERICAN PIE (Don McLean)    

遠い遠いむかし
僕は今でも思い出せる、音楽がかつてどんな風に自分を喜ばせてくれたのかを
それで、チャンスをつかんで自分に演奏ができるなら
僕の音楽に合わせてみなが踊り、そのときはみなを幸せにできただろう?
しかし、震え上がるような寒さの二月のある日、僕を震撼させることが起こった
新聞配達をしていた僕は、配達している新聞に載ったあるニュースを目にする
それは見た僕はショックで、もう一歩も前に踏み出せないほどだった
彼が死んで未亡人になった彼女の話を読んだとき、僕が泣いたかどうかはもう思い出せない
でも、僕の心の深い深いところにそれは突き刺ったんだ
そう、僕の音楽が死んだ、その日に

だから、さようなら、アメリカン・パイ
シボレーを飛ばして着いた堤防の河は干上がっていた
そこには、古き良き時代の男たちがいて
ライ麦ウィスキーをあおりながら歌っていた
これで俺たちも終わりさ
たぶんこれが俺たちの死ぬ日になるだろうよ


あの愛の本を書いたのは、いったいあなただって言うの?
あなたは天の神様の忠実なしもべってわけね? バイブルが教えてるように
それで、あなたはロックロールも信じてるのね
音楽が永遠の魂を救うって
もうちょっとゆっくりと、ダンスしてくれないかしら
ああ、君が彼に恋をしているのは知っているよ
だって、君と彼が体育館で一緒に踊っているのを僕は見ていたからね
二人とも靴を脱いで、裸足で
落ち込んだ僕は、ひとり、リズム&ブルースの調べに沈んでいったよ
そのころの僕は孤独でリビドーを持て余したただのティーンエージャーだった
ピンクのカーネーションとあばずれ女のただ中さ
でも、自分には分かったんだ
そのときすでに僕は運に見放されていたということを
僕の音楽が死んだ、あの日に

そして僕は歌い始めた

さようなら、アメリカン・パイ
愛車のシボレーで乗り付けた堤防の河は干上がっていた
見れば古き良き時代の男たちがいて
ライ麦ウィスキーを飲みながら歌っていた
これで俺たちも終わりさ
これが俺たちの死ぬ日になるだろうよ


さあ、そんなティーンエージャーだった日々から10年の時がたち
ライク・ア・ローリング・ストーンを歌ったディランも長いこと姿をくらました
でも、かつてはそんな風じゃなかったんだよ
だって、彼が、ジェームズ・ディーンから借りてきたみたいなコートをまとって
フォークソングの王様と女王様の前で歌ったとき
彼の声はね、本当に、僕や君たちの声そのものだったんだ
ああ、でもその王様が彼を浮かない顔で見下ろしているあいだに
彼は、たしかに王様の冠をかすめとったさ
法廷は解散、お咎めなし
そして、ジョン・レノンがマルクスに傾いたように見えたとき
彼らビートルズはかの公園で最後のライブをしていた
それで僕たちはといえば、闇の中で
悲痛な葬送の歌を歌っていたんだ
僕の音楽が死んだ、その日に

僕たちは歌っていた

だから、さようなら、アメリカン・パイ
シボレーを飛ばして着いたのは干上がった堤防だ
そこには、古き良き時代の男たちがいて
ライ麦ウィスキーをあおりながら歌っていた
これで俺たちも終わりさ
これが俺たちの死ぬ日になるだろうよ


ザ・ビートルズがある夏の盛りにへルター・スケルターを発表し
ザ・バーズはドラッグ施設に一人を残して離陸して飛び去っていった
8マイルも空高く、ぶっ飛んで、またたくまに降りてきた
そして、着地したのがまたまたマリファナの芝生の上さ
プレーヤーたちは何とか自分たちの持ち球を前のやつらにパスしようとしたさ
ギプスをはめて傍観者を決め込んだヤツを横目にね
さあ、ハーフタイムの空気は甘い大麻の香りに満たされて
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドが行進曲を演奏しているときだ
俺たちは立ち上がって音楽にあわせて踊ろうとしたさ
でも誰があの音楽で踊れるかい?
プレイヤーたちは力づくで陣地を取ろうと必死にトライする
でも、あのマーチング・バンドは暴力に反対して、応援を拒否したよ
そのとき何が俺たちに明らかになったか、お前たちにそれがわかるかい?
僕の音楽が死んだ、その日に

僕たちは歌い始めた

さようなら、アメリカン・パイ
シボレーを飛ばして着いた堤防工事現場の河は干上がっていた
そこには、古き良き時代の男たちがいて
ライ麦ウィスキーをあおりながら歌っていた
これで俺たちも終わりさ
これが俺たちの死ぬ日になるだろうよ


ああ、そうこうしているうちに僕たちはみなひとつところに集められ
ジェネレーションは行き場を失っていた
もう一回やり直す時間ももう残されていない中
そんなときにあいつは来た。ジャックだ。ジャックよ遅れるな、早く来い
燭台に腰掛けてすましたジャンピング・ジャック・フラッシュ
炎は悪魔のただひとりの友達って言うだろう?
ああ、そうだ、俺はミックがステージで走り回るところを見ていたよ
そのときの俺は夢中になって怒りの拳を突き出していた
でもやつら地獄の天使に、悪魔の呪文を破ることができるわけがないだろう?
その日の夜、ステージの上の地獄の炎は
天まで届くかと思えるほど高く上がり
生贄の祭壇を照らし出していた
でも俺はその炎の中にしっかりと見たのだ
悪魔が勝ち誇ったように高笑いする姿をね
俺の音楽が死んだ、その日に

彼はこう歌っていた

さようなら、アメリカン・パイ
シボレーを飛ばして着いた堤防工事現場の河は干上がっていた
そこには、古き良き時代の男たちがいて
ライ麦ウィスキーをあおりながら歌っていた
これで俺たちも終わりさ
これが俺たちの死ぬ日になるだろうよ


最後に、僕は、ブルースを歌う一人の女性に出会った
僕は彼女に、何か良いたよりを持っているんだろう? とたずねた
しかし、彼女はただ力なく微笑んで、立ち去っていった
そして僕は、遠いむかし僕の聖域だったお店をたずねたよ
そこで僕は古い良い時代の音楽をまた聞けると思ったんだ
でも、店主は言った、もうそんな音楽はここにはありませんよ、と
外のストリートでは、若者たちが乱痴気騒ぎでわめきちらしていた
あいもかわらず、恋人たちは泣き、詩人たちは夢を見て
それをながめる僕は、もう、ただの一言も言うべきことが見つからなかった
教会の鐘はひとつ残らず壊れてしまったんだ
そう、それでも僕には三人の敬う人がいたんだよ
父と、子と、精霊の、それさ
でも、彼らは結局最終電車に乗り込んで
海岸の遠くの駅へ去って行ってしまった
僕の音楽が死んだ、その日に

そして、彼らは、こう、歌い始めた

さようなら、アメリカン・パイ
シボレーを飛ばして堤防工事現場に行ってみたら、河は干上がっている
そこでは、古き、良き、男たちがライ麦ウィスキーをあおりながら歌っていた
これで俺たちも終わりさ
今日が俺たちの死ぬ日になるだろうよ

さようなら、古き、良き、アメリカよ
シボレーを飛ばして堤防へ行ったけれど河は干上がったままだ
そこでは、男たちがライ麦ウィスキーをあおりながら歌っていた
これで俺たちも終わりさ
今日が俺たちの死ぬ日になるだろうよ、と

 

SYMPATHY FOR THE DEVIL (Rolling Stones)    

ちょっと自己紹介させて頂けませんかね
私は裕福なよい趣味の男でしてね
この世に、長い、長いあいだいて
人間の魂と信を奪う仕事をしてきたのです

イエス・キリストが神の試練を受けて
疑いと苦しみの中にあったとき、かたわらにいましたよ
もちろん、ピラトーが手を洗ってイエスの最後の運命を定めたときも
とうぜん立ち会いましたとも

お会いできてうれしいですね
私が誰だかわかるといいのですけどね
もっとも、あなたを惑わせることが
私の生まれつきの仕事なんですけどね

ええ、サンクト・ペテルブルグにもいましたよ
変革が起こるときだって見て知ってましたからね
皇帝を殺して、彼の大臣たちも一緒にね
アナスタシアは絶望のあまり泣き叫んでいました

私は戦車にも乗りましたよ
将軍になって、彼の戦車にね
大空爆が地上に猛威を振るって
たくさんの死体が悪臭を放ってましたっけ

あなたに会えてうれしいですね
私の名前を当てられますよね
あなたを惑わせるのが
私が根っから好きな遊戯なんですけどね

あなたたちの王たちや女王たちが
あなたたちが作り出した神様とやらのために
百年にもわたって殺し合いをしている光景も
楽しく見させてもらいましたよ

ケネディーを殺したのは誰だ!
と私も叫びましたよ
でも結局、いいですか
殺したのは実は、あなたがた、そしてこの私です

自己紹介させてもらえますかね
私は、豊かさと、良い趣味をもった男でね
ボンベイへ向かう放浪詩人たちには罠を仕掛けてね
着くまでに殺されるままにしておきました

お会いできてうれしいですね
私が誰かわかったでしょう
君を混乱させるのが
それだけが私のネイチャーからの仕事なんですけどね

ちょうどすべての警官が犯罪者なのとおなじように
すべての罪人は聖人です
なにもかも表裏一体なんでね
私をルシファーって呼ぶんだね
私に少しばかりの拘束が必要なのは分かるでしょう?

だから、私に会うときは
いくらかの礼儀と、いくらかの共感と
そしていくらかの良い趣味をもって
あなたのところのあらゆる良いやり方をもって
手厚くもてなしてくれたまえよ
でなきゃ、あんたらの魂を荒廃させるままにするよ

あんたに会えてうれしいよ
もう分かっただろう俺の名前が
あんたを惑わすことこそ
俺の自然の欲求なんだ

ほら、あんた、俺の名前を言ってみな
どうだ、名前を当ててみなよ
言ってみろ、俺の名前は何なんだ
もう一回聞くぞ、非はあんたがたにあるのだぞ
言ってみろ
俺の名前を、俺の名前を、俺の名前を

 

KID CHARLEMAGNE (Steely Dan)    

音楽がかかるなか蝋燭のかたわらで仕事する君
そんないつものサン・フランシスコの夜
君はこの街一番の大物だ
ほんのたまたま真珠にダイアモンドを掛け合わせたことで
君は世界のスイッチを入れたんだ
そのときに君がこの世界をぐるりと転換させたんだったね

イエスになった気分かい?
君は知ってるだろ? 
みなの目には君が王者に映ってるってね

そのあたりでは、そのブツはケロシン溶液で精製していたが
でも君のブツはピカピカで混じりけなし
誰もが足を止めてサイケ色に塗りたくった君のイカれたバスを見て
どの家の壁にも君のナンバーがつき
それを全部君は持っていたようだね
けしかけられた君はLAへ行くんだな?
しかも独りで
君のその運がずっともつと思ったかい?
君はその日が来るのを知っていたかい?
君の世界がバラバラに壊れて消え去って行くその日をさ

そんなもんだよ、そうなるさ、シャルルマーニュの末裔さんよ
そんなもんだよ、シャルルマーニュの末裔さんよ

さあ、それでいま、かつての君のパトロンたちはみな、君を破産にまかせ
君の安いお客さんたちはみな死んでしまった
この人生、本当に変わったことが起こるもんさ
かつて顔にペンキを塗りたくってたヒッピーの薬中たちは
いまじゃみんなが出世街道を競争中だ
たしかに変わらないものもあるだろうが
でも君は間違っていたな
君はもう完全な時代遅れだ
そら、通りを歩くあのまともなビジネスマンたちを見てみろよ

そんなもんだよ、そうなるさ、シャルルマーニュの末裔さんよ
そんなもんだよ、シャルルマーニュの末裔さんよ

このぐちゃぐちゃの部屋を何とかしろ、でなけりゃ俺たちみんな監獄行きだ
転がった試験管やら、測定器やら
これら全部ここから持ち出すんだよ
車にガソリン入ってるだろうな?
よし、大丈夫だ入ってる
でも、ホールの下にいる人たちは
既に君が誰だかご存じだと思うがね

君の運んでるそのブツ、それに気をつけろよ
やつは馬鹿じゃないぞ
君はいまだってまだ彼らの目にはお尋ね者なんだから

そんなもんだよ、そうなるさ、シャルルマーニュの末裔さんよ
そんなもんだよ、シャルルマーニュの末裔さんよ


訳注:
この歌詞は、当時、LSDを製造して売っていた有名なヒッピーケミストのOwsley Stanleyという人がとうとう捕まって(ガス欠で車が止まり捕まったそうだ)監獄行きになった、という事件を元に作られたものだそうだ。Owsleyが娑婆に出たときはヒッピー時代は終わり、時代は変わってしまった。歌詞の中ではこれを、ダブル、あるいはトリプルミーンニングで表現していて、やはり、この歌詞は素晴らしい。

 

ARE YOU EXPERIENCED? (Jimi Hendrix)    

もし君が心を分かち合いたいなら
僕のところにきなよ
僕たち手を取り合って、太陽が昇るところを見よう
海の底からさ

でも、まず
君は分かっているのかな
そんな感じ経験したことあるのかな?
僕は、あるよ

分かってるよ、分かってるよ
君はたぶん泣き叫びたい気持ちなんだろう?
君の小さな世界が君を自由にさせてくれなくて
でも、そのちっぽけな世界にいる誰が分かるって言うんだ
君は黄金で出来た唯一無二、誰にも売り渡せない君だって

そう、だから
君は分かっているのかな
そんな感じ経験したことあるのかな?
僕は、あるよ

トランペットやバイオリンの音が遠くから聞こえるだろ?
僕らの名前を呼んでるんだと思うよ
たぶん、君は今は聞こえないだろうけど、いまに聞こえるようになるよ
僕と一緒ならばね

ああ、でも
君は分かっているのかな
そんな感じ経験したことあるのかな?


 

LITTLE WING (Jimi Hendrix)    

彼女は雲の合間を縫って歩いている 
騒々しいごちゃまぜの心は、やがて剥き出しに
蝶々、ジブラ、月の光、おとぎ話 
彼女の頭の中はそんなものだけ

風の上に乗りながら

ああ、私が悲しみの中にあるとき
彼女が私のもとにあらわれて
何千もの微笑で 私を開放してくれた
大丈夫、大丈夫よ、と彼女は言った 
あなたの必要なものはすべて私から持って行きなさい
なにもかも

飛び立つのよ、その小さな翼で


 

ZOMBIE (Fela Kuti)    

ゾンビは行けと命令されない限り行かない
ゾンビは止まれと命令されない限り止まらない
ゾンビは戻れと命令されない限り戻らない
ゾンビは考えろと命令されない限り考えない

やつらにまっすぐ進めと言ってみろ
休まず仕事もせず無感覚
やつらに殺せって言ってみろ
休まず仕事もせず無感覚
やつらに制圧しろって言ってみろ
休まず仕事もせず無感覚

進め! 殺せ!
進め! 死ね!
進め 制圧しろ!
退却させろ!

ゾンビは言われる方向へ行くだけだ
ゾンビは言われる方向へ行くだけだ
ゾンビは言われる方向へ行くだけだ

気を付け!
速足!
並足!
左向け左!
右向け右!
回れ右!
かがめ!
敬礼!
帽子を取れ!
休め!
整列!
隊列離れ!
構え!
中止!
命令!
解散!