真空管ラジオ組み上げ

ずっと放っておいたHiFi真空管ラジオをようやく組み上げた


かなり以前紹介したHiFi指向真空管ラジオであるが、あれから回路をいろいろいじって実験し、回路はフィックスしたのだが、その後の製作がさっぱりであった。今回、ようやく箱に収納して、まあまあ使えるようになったのがこれである。昔買ってあった、前面が金網になったエスニック風の木箱に入れることは決まっていて、金網越しに中が見えるので、立体配線が見て楽しいかな、という構想ははっきりしていたのだが、そのままになっていた。

思えば、真空管をやりはじめてから、雑貨屋などをぶらつくと、あれこれの変な箱やら、置物やらが全部、真空管を収納する箱に見えてしまうようになった。お、これは良さそうだ、と思うと衝動買いしてしまうので、家には使途不明なエスニック置物がずいぶんと増えてしまった。製作の方はさっぱり追いつかず、である。

木箱の大きさに合わせて板を切り出し、ステインで着色し、0.3mmの銅板を上に貼り付けて、その上に部品をすべて配置した。スペースが割と狭かったので、なかなかにぎやかでいい感じに見える。高周波増幅の負荷側コイルは、薄いアルミ板で箱を作り、全体をシールドした。6BX6は増幅率が高く、このようにしないと発振するのである。あと、昔オークションで買った大量の真空管の中に、サブミニチュアのかわいい同調管があったので、デザインのアクセントにこれを使った。1N3という、びっくりマークの光で同調を知らせる楽しい球である。

HiFi指向ということでスピーカーも別にし、ラジオの箱の上に乗せる形になった。プロポーション的にあまりかっこよくはならなかったが、ま、とりあえずこの状態で使ってみて考えることにする。スピーカーの箱も、同じ雑貨屋(ボザール)で買ったもので、8cmのスピーカーがちょうど収まったので、100円ショップの木のコースターを前面バッフルボードとして組み立てた。

こうして半年ぶりぐらいで真空管ラジオができたわけである。実際に聞いてみると、当初の予定どおり、音質はかなり良く、まあ満足できる。ただ、やっぱりデザインが今一歩、という感じで、また次回考え直してやり直すことにしよう。ただ、例によって、いつになるか分からないが。