必要に迫られ作った外付けのヘッドフォン分岐ボックス
最近、電子工作はごぶさた状態で、必要に迫られればやる、という感じである。別に電子工作、真空管趣味を止めたわけではなく、何というか工作趣味というもの、自分だけで完結するし、体力も使わず健康的なので気楽な趣味で、慌てず騒がず、やりたくなったときにやればいいや、という末永いお付き合いみたいな風になったというだけである。たとえば、ギターと歌なんかだと、人前で目立ちたいし、そうすれば人と張り合う苦労もあるし、ついでに酒も飲めば、煙草も吸って、暗いライブバーに入り浸り、みたいな不健康っぽい体力使うしね。それに比べると、電子工作ってホント老後の趣味、って感じである(こんなこと言うと怒る人がいるかな? 笑)
さて、これは必要に迫られての工作のひとつ。さいきん、音楽ものDVDをよく見るようになり、そうなると音をでかくして聞きたくなるのだが、夜が更けるとそうもいかない。そこでヘッドフォンをつないで聞きたいのだが、メインアンプは自作の2A3アンプで、ヘッドフォン端子がない。それじゃ付けようか、と思って自分の作ったアンプをひっくり返してみたところ、ごちゃちゃと後付けの回路が邪魔になって、とてもヘッドフォンジャックを新設する気がしない、大変過ぎる。そこで、外側に箱を作って、それをアンプとスピーカーの間に入れて、そこからヘッドフォン出力を分岐しよう、ということになったわけである。
回路的には、こんな感じで単純である。抵抗値は、計算しても出るだろうけど、仮り組みした回路に、実際に自分が使うヘッドフォンをつないで音を出しながらカットアンドトライで決めた。ただ、10Ωはいま考えるとちょっと小さかったかな。ソースにもよるけど、適正音量が、ボリューム12時の位置を超えることがあり、スピーカーのときとちょっとずれてる。でも、ま、ちゃんとした音で鳴ってるからいいや。あと、スピーカーとヘッドフォンは、スイッチ付きジャックを使って、ヘッドフォンを差し込んだときに自動で切り替わるようにした。ただ、スイッチが一瞬オープンになるので、真空管アンプ大丈夫かな、と疑問を持ったので、掲示板で聞いてみた。幸い、ぺるけさんに答えて頂き、五極管の無帰還アンプでない限り大丈夫ですよ、とのことだったので安心して、ふつうに回路を組んだ。
ごらんの通り、ケースだけなんとなくカッコいいやつにした。実際、このケース、手のひらに乗るていどの大きさのくせに二千五百円もした。中身の回路よりはるかに高い。でも、まあ、セッティングしてみると、回りのAV機器のルックスとも釣り合ってるし、良かったかな。これで深夜でも心おきなく音楽が聞ける、というわけである。