中華お料理教室 第1回(97年2月)
■タイの中華風刺身
簡単に作れてとても喜ばれる、中国では珍しいさしみ料理
■豚耳の和え物
これは作るのに手間がかかるのであらかじめ作ったものを用意した
■豚胃袋の和え物
上記同様。胃袋はグロテスクなのでみんな嫌がるかと思ったが、きれいに平らげてくれびっくり
■牛肉たたきのソースかけ
牛肉さえ良質ならOK。このときはものが良くなく、いまひとつだった
■トマトと卵の炒め
さっぱりとした良い料理
■エビとカシューナッツのトウガラシ炒め
柔らかいエビとかりっとしたカシューナッツの対照が良い料理
■カニタマ
上からあんをかけるのでなく、カニと卵の炒めという感じの高級料理風
■マーボードウフ
本場の四川省での作り方を元にして、作り方簡単でやみつきになるおいしさ
■ホウレンソウのカニあんかけ
あっさりと上品な野菜料理
◆タイの中華風刺身
材料:タイ、中華麺、白ネギ、クルミ、カシューナッツ、各適量
調味料:ショウユ適量、サラダオイル大1
作り方:
1 麺をゆで、フライパンで両面をきつね色に油焼きし、これをほぐしてボールに入れる。
2 白ネギの千切り、クルミ、カシューナッツを入れ、そぎ切りのタイを入れる。
3 油大1をタイにかけ軽くまぶしたら、ショウユを回しかけ、味見しながら手で混ぜ合わせ皿に盛る。
●ポイント
・なるべくすぐに食べるよう勧める。時間がたつとすぐに味が落ちる。
◆豚耳の和え物
材料:豚耳、白ネギ
調味料:ショウユ、老酒、砂糖、ネギ、ショウガ、香辛料
作り方:
1 豚耳を湯通しし、たわしで汚れをこすりおとし、たっぷりの湯で1時間下ゆでする。
2 煮汁は、たっぷりの湯にショウユ3、老酒2、砂糖1の割合で入れ塩を加えながらラーメンスープていどに味を整える。ネギ、ショウガ、香辛料ふたつかみを布でくるんで口を縛り、煮汁に入れ20分静かに煮出す。
3 煮汁に豚耳を入れ1時間ゆで、取り出してゴマ油を塗って冷ます。
4 豚耳と白ネギの千切りをボールに入れ、ショウユ、ゴマ油で味付けして混ぜ合わせ皿に盛る。
●ポイント
・香辛料は、八角、粒山椒(花椒)、ニッキ(桂皮)、チンピ(陳皮)を基本とし、何でも良いからたくさん入れる。
◆豚胃袋の和え物
作り方は豚耳と同じ。下ゆでの時間を2時間にして柔らかく仕上げる。
◆牛肉たたきのソースかけ
材料:牛肉たたき用、ネギ
タレ:ショウユ200cc、老酒100cc、砂糖200cc、ニンニク2粒
作り方:
1 ニンニクソースをつくる。鍋にショウユ200cc、老酒100cc、砂糖200ccを入れ、10分くらい静かに煮る。火を止めたら、熱いうちにニンニク2粒をすりおろして加えかき混ぜそのまま冷ます。
2 牛肉に塩コショウし、表面を油焼きしてたたきにして、皿に並べる。白ネギの細切りを添える。ニンニクソースにゴマ油とラー油を加えてタレとし、各自、取り皿でタレをかけて食べる。
●ポイント
・ニンニクソースは冷蔵庫で数カ月保存可。上記分量は保存用。使いきりならこの割合で分量を減らす。
・牛肉は良いものならレアで、あまり良くなければミディアムで。
◆トマトと卵の炒め
材料:卵4個、トマト2個
調味料:塩適量、白コショウ、ゴマ油、各少量
作り方:
1 卵を割り、塩適量、白コショウ、ゴマ油各少量を加えよく混ぜ、吸物ていどの塩味を付ける
2 トマトを湯むきし、種を捨てて乱切りにする。これを30秒ていど油炒めにし、取り出しておく。
3 油大3を煙が出るまで熱し、卵汁を一気に入れ、しゃくしで大きく、折り返すようにかき混ぜて半熟になったらトマトを加えて軽く混ぜ、皿に盛る。
●ポイント
・卵を炒めるとき、がちゃがちゃかき混ぜない。空気が入りスポンジのようになってしまう。ゆっくりとパイのような層を作る気分で折り返しながら炒める。
◆エビとカシューナッツのトウガラシ炒め
材料:冷凍エビ、ニンニクの芽、カシューナッツ、ネギ、ショウガ、ニンニク、トウガラシ
調味料:ショウユ大1、老酒小2、砂糖小2、酢小2、コショウ、片栗粉各少々
作り方:
1 エビの背を開き背わたを取り、塩、片栗粉でよくもみ洗いし、水洗いし、薄い塩水につけておく。水気をふき取り、塩、酒、ゴマ油各少量で下味を付け、片栗粉適量を入れ混ぜる
2 ネギは斜め1cmぶつ切り、ショウガ、ニンニクはみじん切り、ニンニク芽は3cmぶつ切り、トウガラシは半分にちぎり種をもみだしておく。調味料はボールに合わせておく。
3 沸騰した湯にエビをばらばらに入れ、15秒ていどでザルに上げる。
4 中華鍋に油をしゃくし2杯入れ、カシューナッツを入れ強火にかけ、揚げる。カシューナッツだけ取り出し、ニンニクの芽を揚げて、エビを入れてすぐに穴杓子(ザレン)に上げて油を切る
5 中華鍋に油大3、トウガラシを入れ弱火にかけゆっくり赤黒くなるまで揚げる。強火にし、ネギ、ショウガ、ニンニクを軽く炒め、材料全てを戻し入れ、合わせ調味料を少しずつたらし入れながらかき混ぜ、皿に盛る。
●ポイント
・ゴマ油少量はエビの臭み消しに有効。エビのものが悪ければさらにショウガ汁を加える。
・カシューナッツは焦げやすいので注意。油から上げた後、余熱で焦げる場合あり。細かい泡がたち、若干色付いたていどで上げる。
・ニンニクの芽は表面にしわが寄るくらいしっかり揚げた方がおいしい
・炒めものの味付けのこつは、調味料を鍋に入れるときにジャーという音がはっきり聞こえるくらい鍋肌の温度を上げておくことである。
◆カニタマ
材料:卵4個、カニ缶半個、生シイタケ、ネギ、ショウガ
調味料:塩適量、白コショウ、ゴマ油、各少量
作り方:
1 卵を割り、塩適量、白コショウ、ゴマ油、カニ缶の汁各少量を加えよく混ぜ、吸物ていどの塩味を付ける
2 鍋に油少々を熱し、カニ、シイタケ、ネギ、ショウガ各細切りを入れ、老酒小1、塩少々を加えて軽く炒め、これを卵汁に入れ軽く混ぜておく
3 油大3を煙が出るまで熱し、卵汁を一気に入れ、しゃくしで大きく、折り返すようにかき混ぜて半熟ていどで皿に盛る。
●ポイント
・卵を炒めるポイントはトマト卵炒めと同様
◆マーボードウフ
材料:木綿豆腐1丁、豚挽き肉100g、ニンニクの芽半束
調味料:豆板醤大1、豆鼓(トウチ)大1、ショウユ適量、酒大1、コショウ少々。粉山椒適量
作り方:
1 豆腐は1cm角切り、ニンニクの芽は5mm小口切り、トウチ大1は洗って荒みじんにしておく
2 鍋に油を強火で熱し、挽き肉をよく炒めたら、豆板醤大1、トウチ、ショウユ大1を加え、手早く炒め、ここに200ccのお湯を一気に加える。酒大1、コショウ、適量のショウユを加え味付けし、豆腐、ニンニク芽を入れ、沸騰したら弱火で3分煮込む
3 水溶き片栗粉を少しずつ加え、ゆっくりかき混ぜてとろみが付いたらすぐ強火にし、20秒ていど鍋をゆすりながら火を通し、皿に盛り、粉山椒をたっぷり振りかける
●ポイント
・挽き肉は少し焦げ、はじける程度によく炒める
・ミソ類は焦がしてはいけないが、きちっと炒め、お湯を加えたときジャーと音がするていど鍋肌の温度を上げておく
・最後に強火で火を通すことで、タレの中の油が表面に浮き出し、ツヤが出ると共に油っこさがなくなり、さらに味にコクが出る
◆ホウレンソウのカニあんかけ
材料:ホウレンソウ2束、カニ缶半個、ネギ、ショウガ適量、卵白半個分
調味料:塩適量、老酒小2、白コショウ、ゴマ油各少々
作り方:
1 ホウレンソウは洗ってザルに上げる。ネギ、ショウガは糸切り、卵白は溶いておく
2 油大2を強火で熱し、塩大1/2を入れ、ここにホウレンソウを一気に入れ炒める、お湯少々をさし、しんなりしたらザルに上げ水気を良く切る
3 鍋に油を熱し、カニ、ネギ、ショウガを軽く炒め、老酒小2を入れ、お湯200ccを入れ、塩適量、白コショウ少々、カニ缶の汁を加え味付けする。水溶き片栗粉でとろみを付け、卵白を少しずつ入れかき混ぜ、最後にゴマ油少々を加える。
4 ホウレンソウの水気をもう一度切り皿に盛り、上からあんをたっぷりかける
●ポイント
・ホウレンソウを炒める時の塩は精製塩を使う。高級な荒塩などだと、高温の油に入れたとたんに焦げてしまう