トウ・チ・ク・グァ・シャー・チュウ
〜エビと苦瓜の豆鼓炒め〜
豆鼓(トウ・チ: 実は2文字目の漢字が違っている、正しくは上記タイトルで使われている漢字である)は、大豆を豆の形のまま発酵させた一種のミソで、広東料理などでよく使われる調味料である。ニンニクと相性が良く、ニンニクと一緒に油炒めすると風味が増す。これは、オイスターソースと組み合わせた、典型的な広東料理の味付けによるエビの炒めものである。
- エビは背開きにして炒めると、丸まって球状になる、これを蝦球と言う。面倒ではあるが、安い冷凍のエビでも、下味をしっかりつけて、油通しして調理すると、歯触りもよく、おいしく食べられる。下味に入れる少量のショウガ汁とゴマ油はエビの生臭みを消すのに効果がある。
- 片栗粉で糊状になったエビは、油通しのとき、鍋底に非常にくっつきやすくなっている。まず鍋底が青っぽくなるまで徹底的にカラ焼きして、冷たい油を杓子一杯注いでなじませ、油入れに戻し、そのまま火にかけ、また煙が出たら油を入れ、なじませる、という操作を2回ほど行う。これにより、鍋底にくっつくことはほとんど無くなる。
- 油通しの方法は以下の通りである。杓子2、3杯の油を入れ、すぐにエビを入れる。温度は、泡が立つか立たないかぐらいの低温で、ゆっくりとほぐしながら色が変わったら、網杓子ですくいだす、20〜30秒ていどである。そのまま油温を上げ、揚げ油より低めの160度ぐらいになったら苦瓜とヤングコーンを入れ一呼吸おいて油ごと空けてしまう。これで油通しが終わる。
- 苦瓜の苦みが好きな場合は、塩もみせず切ってそのまま調理する。
- 最後に炒め合わせるときは強火で、調味料がバチバチと回りじゅうにはねるぐらいの感じで作業をするのが、炒めものをおいしく作るコツである。