バチ当たり修道院の最期
(ペドロ・アルモドバル)

監督のペドロ・アルモドバルはスペインの超有名監督だそうで、その人の作った映画に、この日本語題名はないでしょう、これじゃ完全にコメディ入ってるし、ただのきわものだよね。元題を調べてみると「闇の入り口」だった。もっとも、修道女達が、麻薬はやるわ、匿名で大衆小説は書くわ、レズだわ、と、きわものと言えば言えるけど、これはどう考えてもまっとうな映画だよ。しかし、とてもいい映画なのは分かるんだけど、初心者ということで正直に書いてしまうと、名作だけど退屈なバルザックの小説を読んでるみたいだった。僕は、西洋小説は一通り分かるんだけど、この退屈ってのは、別に悪いことじゃないんだよね、退屈であっても伝わることはしっかり伝わるのが名作ってもんだからさ。ま、映画鑑賞の修行が足りないってことか。それにしても、修道院長の年配の尼さんが、コカインの粉を鼻から吸い込んでる絵柄はなかなか良かったよ。