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LTSpiceでシミュレーション

はじめに Spiceというアナログ回路シミュレータがあるのはずっと知っていて、これを使って真空管回路をシミュレートしている人たちがいるのもネットで知っていたけど、なんだか難しそうなので自分ではやらなかった。 たぶんこの道で日本で一番、有名な人はAyumiさんという人で、彼のサイトではSpiceによる真空管アンプのシミュレーションをものすごく丁寧に解説している。すべてを無料で公開していてすばらしい。そうこうしているうちに数年前に本まで出た。「真空管アンプのしくみと基本」という本で、これ一冊ですべてできるみたいだ。ただ、サイトの内容を見ると大量の数式で、たしかに中学校の数学なのだが、僕が見てもなかなかついてゆくのが難しく感じてしまう。 真空管ギターアンプに限ってネットをあさると、Spiceでシミュレーションしている人がぽつりぽつり見つかる。一般的なアナログ回路設計が難しいので、Spice上でまずは仮組して、素子の数値をいじってカットアンドトライで回路設計する、という人もいた。なるほど、これなど、ちょうど僕が板切れの上で半田で仮組して部品をとっかえひっかえして回路設計(決定?)するのと同じである。 あと、音を出している人もいた。シミュレーションソフトの入力にギターを録音したオーディオファイルを入れてシミュレーションして出力をオーディオファイルに落として鳴らすわけである。これは、なかなか面白い。 というわけで、いろいろあるわけだが、今回、とうとう実際にソフトに手を出してやってみた。最初は右も左も分からなかったが、いろんなサイトを参考にして、やっているうちに何とかあるていどできるようになったので、ここに備忘録も兼ねてまとめておこう。 LTSpiceを真空管回路で使う 最初は、大御所のAyumiさんのサイトを読めばあっさりできるかな、って思ったけど、Spiceにもいろいろ種類があるみたいで、さらにそのサブシステムもあれこれあって、ざっと読んでもさっぱりわからなかったので、他のサイトも参考にしながら、LTSpiceというものを使うことに決めて、まずは、やってみることにした。以下は、その手順である。 ・LTSpiceのインストール まず、Linear Technologyのここのサイトへ行く http://www.linear.com/designtools/software/ ここで、「Download LTspice IV for Windows」のリンクでLTSpiceのインストーラをダウンロードする。リンクをクリックすると、変なポップアップが出て、一瞬アレ?となるが「No thanks」の方を押せばダウンロードが始まる。ダウンロードが終わったらダブルクリックしてふつうにインストールする。 ・真空管を部品として登録する LTSpiceはもともとはディスクリートのデジタル回路やトランジスタ回路なのどのアナログシミュレータで、真空管はそのままでは使えない。なので、真空管回路で使う部品を自分で用意しないといけない。LTSpiceでは、部品を数式でモデリングすることで、使うことができる。モデリング自体は当然、専門知識が無いとかなり難しい。 そこで、当の真空管の用意だが、やはりこれはAyumiさんのデータがすばらしい。100本以上の真空管のモデルをフリーで公開している。サイトは以下。 http://ayumi.cava.jp/audio/index.html ここの、「電脳時代の真空管アンプ設計—プログラム・データ」のWindows用をダウンロードして解凍する。真空管のデータのみでいい場合は「SPICE用真空管モデル」の方でもよいようだ。 次に、以下の手順で真空管を登録する。ここでは双三極管の12AX7を例にとって説明しよう。 .incというファイルが部品のモデリングのファイルである。一方、回路図上のシンボル(図形)を定義しているのが.asyファイルで、これはLTSpiceのインストールディレクトリの下にある。 自分の作業フォルダに、Ayumiさんの解凍ファイルから12AX7.incをコピーする 同じ場所に、”C:\Program Files (x86)\LTC\LTspiceIV\lib\sym\Misc”の中のtriode.asyをコピーしてきて、これを12AX7.asyにリネームする。 triode.asyは、図形だけで中身の無い三極管である。このほかに、tetrode.asy(4極管)とpentode.asy(5極管)がある。 まず、12AX7.incをテキストエディタで開いて、「^」を「**」に全置換して保存する。演算子の仕様が違うそうだ。 12AX7.asyをテキストエディタで開いて、SYMATTR Value Triode SYMATTR Prefix X SYMATTR Description This … Continue reading

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