パリ、テキサス
(ヴィム・ベンダース)
名前だけはさんざん聞いてきた名画をとうとう見た。彼女の持っているライクーダーのサントラは何度も聞いていて、ロードムービーだとも聞いていたのだが、こんなにしっかりしたストーリーがある映画だとは思わなかった。砂漠から始まって、最後はのぞき部屋にまで下りてくる、とは凄い展開だね。しかし、どこのシーンを思い出しても泣けてくるねえ、すごいもんだ。主人公のトラヴィスは後半、オールマンブラザーズバンドのディッキーベッツにそっくりだなあ、と思いながら見ていた。母親が超きれいなナスターシャキンスキー、父親がワイルドなディッキーベッツだと、その子供はあんな性格になるんだろうね。テレビゲームかなんかに夢中で、中流学校に通って、なに不自由なく暮らしてる、まるで普通の男の子が、あのワイルドな父親が帰ってくると、あっという間に本性を表して、今までの親を放り出して、ウォーキートーキー持ってロードへ母親探しの冒険に出るってのは、実に納得したよ。最後の僕の感想は、オレもあんな男の子の父親になりてーなー、だった(笑)